感想
SAOのデスゲームを、キリトではなく、名もない一般ユーザーとして過ごす物語
『ソードアート・オンライン(SAO)』の最新ゲームとして登場した『Echoes of Aincrad(エコーズオブアインクラッド)』。
本作最大の挑戦は、「主人公がキリトでも、アスナをはじめとするお馴染みのメインメンバーでもない」という点にあります。文字通り、原作には登場しない一人の「一般ユーザー」として、自分自身のアバターでアインクラッドのデスゲームを生き抜くアクションRPGです。
キリトたちの無双劇や、彼ら中心のストーリーを期待していた人にとっては意外だったかもしれませんが、普段からFF14などのオンラインゲームを嗜んでいる私にとっては、むしろ「自分が本当にSAOの世界にログインしている」という圧倒的な没入感を得られる素晴らしいアプローチでした。
「これは、ゲームであっても遊びではない」 デスゲームモード
SAOの生みの親、茅場晶彦のあまりにも有名なあの言葉をゲームシステムに落とし込んだのが、「HPが全損した瞬間にプレイデータが即消去される」デスゲームモードです。
私はストーリーをじっくり楽しみたかったので、大人しく難易度「ノーマル」でプレイしていましたが、多くの配信者が阿鼻叫喚しながらこのモードに挑んでいるのを見ていました。まさに「魅せる」ための配信者向けモードと言えます。 というのも、ノーマルですら立ち回りを少しミスったり、道中の雑魚敵を集めすぎたりするだけで絶望的な状況に陥り、私は軽く10回は死亡しました。もしデスゲームモードだったら、1層すら突破できずにデータが吹き飛んでいたことでしょう。
実際に自分が死線をさまようことで、「あの絶望的な環境で、一度も死なずに最前線で戦い続けたキリトやアスナたちの異常性」が身を以て理解できるゲームでもありました。(アイツら、なんであんなに強いんだ・・・。)
探索のしがいがある広大な垂直マップと、原作キャラとの距離感
本作の基本サイクルは、街でクエストを受注して各マップへ遠征する形式です。
このマップが非常に広大で、アインクラッドらしく上下の移動(高低差)が激しいため、油断するとすぐに迷子になります。マップの隅々には魅力的な宝箱や、サブクエストのトリガーとなるアイテムが隠されており、すべてを網羅するのが困難なほどの密度と広さを持っています。
そんな広大な世界を旅する中で、キリトやアスナといった原作キャラともしっかりと関わりが持てるバランスになっており、「SAO世界の一住人」として生きている感覚をより一層強めてくれました。
回収されなかった伏線:物語は「序章」で幕を閉じる
ストーリーに関しては、正直に言うとかなり中途半端な部分でエンディングを迎えます。 ただ、投げっぱなしというわけではなく「激動の序章としてはここで区切り」という納得感のある終わり方です。
とはいえ、作中で散りばめられた多くの伏線は未回収のまま。ここからDLC(ダウンロードコンテンツ)で階層を追加していくのか、あるいは続編の新パッケージとして展開していくのかは不明ですが、とにかく先が気になって仕方のない幕引きでした。
パーティメンバー
アスナたちのような、サブクエストで仲間になる仲間たちではなく、メインストーリー上で一緒に冒険する各キャラの感想を書きます。
イオリ
武器種:片手剣
ベータテスター時代はオッサンアバターでの登場でした。なので私もこのキャラは男の相棒ポジションかと思いプレイしてたら、SAOのデスゲームがスタートしたタイミングで超絶美少女として出てきた時には驚きました。
印象としては初期アスナと同じく生き急いでいる感じの印象を持つキャラでした。
本ゲームでは相棒キャラとして一緒に行動することも多かったので、キリトから見たアスナみたいなポジションとして一緒に冒険できました。
あと、このキャラはスキルで回復を持っているので、それも踏まえて一緒に行動しまくったのもあります(回復結晶の節約として)
ザッシュ
武器種:両手剣
一見すると陽気で気のいいアンちゃん。しかし中身は、良い意味でも悪い意味でも「等身大の大学生」といったリアルな人間味があります。人を疑うべき場面ではちゃんと疑うし、心にしっかりと闇も抱えている。非常に親近感が湧くキャラクターです。
スティーナ
武器種:片手棍
初登場時はオドオドしており、SAOの世界観的に「油断させておいて後でPK(プレイヤーキル)に豹変するタイプか…?」と警戒していましたが、単に引っ込み思案な男性恐怖症なだけでした。最初はザッシュともギクシャクしていましたが、後半は「陽気なザッシュ」と「慎重なスティーナ」で非常に良いコンボ凸凹コンビになっていく過程が微笑ましかったです。
ムソウ
武器種:両手斧
最初からあまりにも胡散臭かったので、高確率で敵側の人間(ラフィン・コフィン関係など)だと睨んでいましたが、ただ「ヘラヘラした態度を崩さない大人」というだけでした。イメージとしては『テイルズ オブ ヴェスペリア』のレイヴンに近い、掴みどころがないけれど頼れるナイスミドルです。
クリア時の自分の装備やステータスなど
装備
使用武器種:短剣
武器:スターオービット(AGIによりATKアップ+追加ダメージ)
トップス:ソウルフォースローブ(INTアップ経由の攻撃力ブースト)
グローブ:ガード・オブ・セージ(敵にダメージを与えた際にHPが微回復)
ボトムス:韋駄天(ダッシュ速度アップ)
盾:未使用(短剣のため装備不可)
序盤にすべての武器を一通り触ってみたのですが、「自分にこのゲームのシビアなパリィは無理だ」と考えました。敵の攻撃力が非常に高いため、受けるよりも「そもそも当たらない立ち回り」を目指した結果、短剣に行き着きました。
主軸とした「スターオービット」は1層の迷宮区をクリアしたあたりで運よく手に入り、その扱いやすさとAGI補正の優秀さから、結局クリアまで一回も変えずに使い倒した愛刀です。
ステータス配分(レベル62時点)
VIT:20
END:5
MND:5
STR:5
AGI:90
INT:10
極振りに近いAGI特化型です。難易度ノーマルであれば、事故防止の保険としてVIT(体力)に20振っておけば、あとは高い回避力でどうにでも使い回せます。AGIが綺麗に仕上がったので、クリア後はさらなる火力強化のためにSTR(腕力)へ投資を始めようとしていたところでした。
総評
『Echoes of Aincrad』は、「キリトの物語」ではなく「あなた自身のSAOの物語」を紡ぐゲームです。 ノーマルでも一瞬の油断が死に直結する絶妙なゲームバランス、そして広大なアインクラッドの空気感は、かつて原作小説やアニメを観て「この世界にログインしてみたい」と夢見た人の願いを、見事な形で叶えてくれるゲームだと思いました。

レビューとか見ると、圧倒的に酷評の多いゲームでしたが、個人的にはめちゃくちゃ楽しめました。
時間を忘れてプレイできるゲームってだけで十分良作です。
