簡単なあらすじ
企業同士が裏で闘技者を戦わせて利益をかける拳願仕合。
そこに、底辺サラリーマンの山下 一夫は十鬼蛇王馬と出会うことにより、足を踏み入れる。
表世界の有名人、裏世界の大物などが跋扈する試合を繰り広げていく、というストーリー。
感想
刃牙シリーズ1作目に非常に近い作品
ストーリーの大半がトーナメント制のバトルだったのと、裏世界や表世界の著名人が集まって戦うといったものが、凄く刃牙シリーズ1作目を彷彿とさせました
個人的には主人公よりも他キャラたちのほうが印象が強かった
主人公の王馬が少しずつ謎のヴェールがはがれていき、クセも強いキャラだったので十分に好きなキャラだったのですが、個人的に主人公以外のキャラが凄く個性が強すぎたと感じました。
誰が勝ってもおかしくない戦いが多かった
出てくるキャラの実力などが非常に近かったのと、もう一息何かありそう!って描写が多くて、最後まで誰が勝つのかわからない試合が多かったです。
例えば今井コスモなど、正直凄い序盤で倒されるだろうなぁって予想していたらかなり上位まで食い込んだりして驚きました。(こういう格闘系の漫画って、サブミッション系主体のキャラってだいたい圧倒的な力に負けるってのが多かったですし)
特にお気に入りの試合
金田vsガオラン
金田は、言っては何ですが、身体能力は他の闘技者に比べたら凄く低いと評価せざる終えないですし、頭脳によって勝ちを狙うタイプでした。
しかし相手が悪く、ヘヴィー級チャンピオンのプロボクサーであるガオラン。
最初からまったく歯が立たずに、負けるかと思われたときに金田が吼えた言葉が凄かった。
『「弱者」が「最強」目指して何が悪いんだよ!!』
あー、ダメだ。こう言うキャラ大好きですわ。バトル者の漫画ではこういうキャラが大好物な私です。
結果は残念ながら敗北に終わりましたが、ガオランは試合開始前は金田を侮っていましたが、試合終了時には、強敵と書いて友と呼ぶくらいに、金田を認めていました。
私的には全試合の中でも一二を争うくらいに印象的でした。
関林ジュンvs鬼王山 尊
関林ジュンが現役プロレスラー。鬼王山 尊が現役力士。
この二人の、分野の違うスポーツでの試合でした。
プロレスラーは敵の攻撃を防御してはいけない。これは格闘漫画でほぼすべてで言われている鉄則です。
対して、相手は相撲は相撲でも、鬼王山が行っていたのは現代相撲ではなく、蹴りなどもありな古代相撲。鬼王山は現代相撲を見限って、古代相撲を行うようにしたと言ってましたが、対する関林ジュンはプロレスをひたすらに信じ続けて闘い、最後はプロレスラーである関林ジュンが勝利しました。
この戦い、どちらが勝ってもおかしくなかったのですが、勝利の鍵となったのは、プロレスを信じ続けて生涯戦ってきた男と、現代相撲を見限って、古代相撲へと向かった鬼王山。
その思いの差での勝利というのが、凄く良かったです。正直、こういう展開ドストライクでした(笑)
次は続編であるケンガンオメガを見る予定です。